2015年3月22日日曜日

中国江南・上海紀行(1)上海→無錫

昨年の暮れに上海・無錫・蘇州を巡るツアーに参加してきました。

1997年にウイグルに行って以来、久しぶりの中国でした。
ウイグルは日本からも北京からも遠くて、日本とはまったく違うイスラムの世界が広がっていましたが、上海は日本から近くて、一見、日本とも似ていそうですが、実は違いがあるという面白さがありました。
今回の旅行のメインテーマは上海博物館で中国絵画を見ることだったのですが、他にも水郷沿いの街並み「水郷古鎮」や世界遺産の庭園をはじめ見どころたっぷりで、さすが悠久の歴史が流れる中国、奥の深さを感じました。
政治的にはギクシャクしていても、中国の人たちは大挙して日本に来るし、日本人が中国に行っても歓迎してくれる、われわれ一般人には関係ないさ、といった温かさも感じました。

中国は見どころが多く、他にも行きたいところがいっぱいです。
行ったばっかりですが、次はどこへ行こうかな、と考えたり、日常会話ぐらいは中国語で話せるようにしようかな、とか、すっかり中国にはまってしまいました。
それでは、今回から何回かに分けて「中国江南・上海紀行」を紹介していきます。

平成26年12月27日(土)

成田空港から上海浦東空港までわずか3時間半。午前の便で飛んでその日の午後には観光ができるからやっぱり中国は近い。

最初の観光地は、江南水郷古鎮「召家楼」。
こちらは入口の門。


ここは観光名所であるとともに地元の人たちの買い物通りでもあるので、夕食の買い物に来た人たちでにぎわっている。
こちらは「召家楼」のほぼ中央にある水郷に架かった橋の上から眺めたところ。
人は多いが不思議と対向する人たちとぶつかることはない。
みんなこういった人ごみの中を歩くのに慣れているのだろうか。
うまい具合にひょいと人を避けながら歩いていく。


売られているものは日本で見かけるものだったり、見かけないものだったり。

白い服のお兄さんが売っているのは、羊のあばら肉。中国では「白切羊肉」。

皮をはぎとられた鵞鳥がぶら下がっている。横浜の中華街でもここまでずらりとは並んでいない。



袋に入っている大きなせんべいのようなものは豚の皮を揚げたもの。パリッと割ってスープに入れたりするそうだ。

                    


かわいいおもちゃも売っている。



水郷沿いに昔ながらの家並みが続く。

こちらはイラストでわかりやすい案内看板。
今回訪れた観光地では、どこも建物が整備されてきれいになり、案内も充実していた。観光に力を入れているのがわかる。


このあとはバスで3時間かけて無錫へ。
夕食はスペアリブなどで有名な無錫料理。
奥の皿に乗っている肉のかたまりがスペアリブ。やわらかくておいしい。



このあとホテルに着くと、ロビーの壁には王羲之の「蘭亭序」が。
(宿泊したのは緑色広場大酒店 Greenland Hotel)



4世紀に活躍した書家・王羲之の最高傑作とされる「蘭亭序」は、王羲之の書を好んで収集した唐の太宗皇帝の昭陵に副葬されたため、原本を見ることができない。
こういった貴重な書の複製をロビーで見ることができるとは、やっぱり奥行きが深い。
〈Y〉
(次回に続く)

2015年3月14日土曜日

春の東博散歩(続き)

前回のブログでお知らせしましたが、先月末、東博に行ってきました。
修復なった狩野永徳の「檜図屏風」。
近くで見ると永徳の勢いのある筆遣いが今まで以上に伝わってるような気がします。


東洋館に入ると仏さんたちの優しいお顔にいつも癒されます。

エレベーターで4階にのぼり、おめあての中国絵画のコーナーへ。

やっぱりここは上海博物館。
春節ということもあって、中国から日本に来ている観光客が多いようだ。
この中国絵画のコーナーにも中国から来た親子連れやカップルが来ていて、私以外はみんな中国人という瞬間もあった。
中国語の会話をBGMに中国絵画を鑑賞する。
日本に居ながらにして気分はまさに上海。なんとも得した気分。




琳派400年に湧く世間とは一線を画しているように見える東博にもこの時期にふさわしい紅梅白梅が。
酒井抱一の弟子・山田抱玉の「紅白梅屏風」

そして歌川国芳の金魚づくし。


アップするのが遅くなってしまいすでに展示が終わってしまったものもありますが、新しい展示も楽しみなので、トーハク詣ではまだまだ続きそうです。
〈Y〉