明 劉度 仿趙幹画山水 |
現在開催中の中国絵画の特集は、
五代から北宋にかけての巨然(きょねん)や郭煕(かくき)、そして元末四大家の一人、倪瓚(げいさん)、それに明清の名画がずらりとならんだ「造形と美感-中国絵画の精粋」、
巨大なサイズの絵をそろえた「巨幅書画」、
そして扇に描かれた絵が展示されている「恵風和暢-摺扇の精粋」。
どれも見応え十分で、台北國立故宮博物院の所蔵作品の素晴らしさにあらためて目を見張るばかりですが、今回驚いたのは館内の写真撮影がOKになっていたこと。
現地のガイドさんのお話によると、9月1日から12月まで試験的に館内撮影を許可しているとのことです。
ということで、今回は中国絵画の精粋を思う存分撮ってきました。
こちらは「恵風和暢-摺扇の精粋」の部屋の入口です。
看板の下には左からフラッシュ禁止、三脚、自撮り棒禁止といった注意事項が、中国語、英語、日本語で記載されています。
(写真撮影ができるようになったことは台北國立故宮博物院の公式サイトには特に記載されていません。突然今までのように撮影不可になるかもしれないので、必ず現地へ行って確認してください。)
さて、ここからは展示作品の紹介。スペースの関係でほんのさわりしか紹介できませんが、ご興味のある方は、ぜひとも現地で台北故宮のコレクションの充実ぶりを味わってください。
さて、まずは「造形と美感-中国絵画の精粋」。
いきなり巨然「秋山間道図」。
続いて郭煕の「関山春雪図」。
そして倪瓚「江岸望山図」。
「造形と美感-中国絵画の精粋」のコーナーでの私のお気に入りは全長約4.8mの力作、清の周鯤「升平万国図巻」。
清代で最も栄えた乾隆帝時代に描かれただけあって、まるで清明上河図のよう。
都市の繁栄ぶりがよく伝わってきます。小さいながらも人物が一人ひとり表情豊かに描かれていて、いったい何人の人が登場するやら、眺めているだけで楽しくなってきます。
次は巨幅のコーナー。
続いて屏風のコーナー。金地に描かれた山水画がとてもきれいです。
明 陸治 画秋林 |
1階には動く中国絵画のスクリーンもあります。
まるでチームラボの作品を見ているようで楽しめます。
明代の画 出警入蹕図 |
台北國立故宮博物院には、もちろん絵画の他にも素晴らしい歴代皇帝の文物が多く展示されています。
こちらは青磁のコーナー。
説明書きには、「世界で唯一残っている蓮花式温碗。お酒を入れるボウルとして使われた」とあります。
ここまで来たところで通常開館時間の午後6時30分になりましたが、金曜日、土曜日は午後9時まで開院しているのでまだ時間はたっぷりあります。
でも、写真撮影ができるのは通常開院時間の午後6時30分までなので要注意。
上記で紹介した中国絵画の作品展は9月25日までです。
ちなみに翠玉白菜と肉型石は出張中のため現在は展示されていませんのでご用心。
國立故宮博物院の公式サイトはこちらです。
http://www.npm.gov.tw/ja/Article.aspx
今回の旅行は正味一日だけの観光でしたが、忠烈祠では衛兵の交代式も見てきました。
昼食は蒙古焼肉のレストラン「大戈壁」でバーベキュー。
肉や野菜を好きなだけ取って、調理場に持っていくとコックさんが大きな鉄板で手際よく焼いてくれます。
ボリュームもたっぷりで、デザートのタピオカもいただいて大満腹、大満足でした。
バーベキューの他にも点心や中華料理もありましたが、とても手が(おなかが?)回りませんでした。
宿泊したホテルは去年と同じ帝后大飯店(エンプレスホテル)。居心地が良くてすっかり台北での定宿になりました。
朝食も充実です。