2016年12月18日日曜日

中国江南紀行2015(3)木瀆古鎮

平成27年12月26日(土)木瀆古鎮

二日目は前日の烏鎮に続いて運河沿いの水郷古鎮・木瀆。



清の乾隆帝が6回も訪れただけあって、小さいながらもとても風光明媚な街。


どんな街並みなのか期待させてくれる門

木瀆は土産物店が多いのが特徴
午前なので人はまだまばら

運河にかかる橋

明月古寺


案内板もきれいで分かりやすい。日本語の標記があるのもうれしい。もちろん、中国は漢字表記なのでだいたいの意味が分かるのが便利なところ。



約1時間の散策を終えて駐車場に戻ると、乾隆帝が6回も訪れた場所との大きな看板が立てられていた。


(次回に続く)





2016年11月23日水曜日

中国江南紀行2015(2)烏鎮(続き)

平成27年12月25日(金)烏鎮(続き)

江南百床館のとなりが、清末から民国初期までの民俗文化を展示している民俗館。
いかにも入ってみたくなるようなワクワクする入口。看板には「烏鎮民俗風情館」とある。


こちらは衣服を展示する建物。
 書店の風景。

民国当時の学生たちが広めたモダンな服装。孫文(中山)が着ていたので中山服と呼ばれている。

清朝時代の女性の服装。

祭壇も見事。



中国の四季折々の風習を表したジオラマのコーナー。

この雰囲気、ジオラマ好きにはたまらない。

婚礼の様子。
右から二人目が新郎。新郎は結婚するまで新婦の顔を見ることができなかった。新郎の左隣で赤いヴェールをかぶっているのが新婦。


ちょっと脇道にも入ってみたくなる。

こちらにもみごとな祭壇が。

烏鎮の街並みはさらに続く。


猫もたたずむ烏鎮。


 烏鎮名産の藍染「藍印花布」の工房「宏源泰染坊」。



さらに烏鎮は続く。

そして、どこまでも続いてほしいと願いたくなる。

 お土産物屋さんも渋い。

あっという間に過ぎてしまった一時間の烏鎮散策。
外に出ると沈みかけた太陽がクレーンに持ち上げられていた。
(次回に続く)

2016年10月29日土曜日

中国江南紀行2015(1)烏鎮

昨年の年末にも、一昨年と同じく中国江南の旅に行ってきました。
ブログへのアップが遅くなってしまいましたが、今回から何回かに分けて中国江南地方の見どころを紹介していきたいと思います。
今回のインとアウトは今年9月にG20が開催された浙江省の杭州。
杭州から蘇州、無錫、上海と回って、紹興酒で有名な紹興、そして最後に杭州を観光して帰るという、見どころたっぷりの充実した6日間の旅でした。

平成27年12月25日(金)烏鎮

成田空港から杭州までは約3時間50分のフライト。
さらに杭州からは2時間ほどバスに揺られ、水郷の上に古い町並みが浮かぶ水郷古鎮、烏鎮にたどり着いた。

水郷沿いに並ぶ旧家と水郷に浮かぶ小舟。
朝は日本にいたはずなのに、午後には1000年も昔の中国に迷い込んだような不思議な感覚。






ここはかつての薬局、香山堂薬局。
右側の棚に並ぶ陶器の壺にはかつて薬が入っていたのだろう。



東大街に沿って歩いていく。とてもいい雰囲気の路地。どこもまでも続いてほしいと思いたくなる。


ほどなく歩いていると見えてくるのが、江南百床館。
日本語で「江南ベッド博物館」との表記も見える。



その名のとおり、ここには明清から近代にかけての豪華絢爛なベッドが展示されている。



細部の彫刻まで手が込んでいる。


昔の裕福な家の人たちは、夜寝るだけでなく、昼間もベッドでくつろいでいたということをものの本で読んだことがあるが、まさに部屋の中にさらに豪華なつくりの部屋があるといった感じだ。

(次回に続く)


2016年9月14日水曜日

台北國立故宮博物院

今年も中国絵画が見たくなったので、思い立って台北の國立故宮博物院に行ってきました。

明 劉度 仿趙幹画山水

現在開催中の中国絵画の特集は、

五代から北宋にかけての巨然(きょねん)や郭煕(かくき)、そして元末四大家の一人、倪瓚(げいさん)、それに明清の名画がずらりとならんだ「造形と美感-中国絵画の精粋」、

巨大なサイズの絵をそろえた「巨幅書画」、

そして扇に描かれた絵が展示されている「恵風和暢-摺扇の精粋」。

どれも見応え十分で、台北國立故宮博物院の所蔵作品の素晴らしさにあらためて目を見張るばかりですが、今回驚いたのは館内の写真撮影がOKになっていたこと。
現地のガイドさんのお話によると、9月1日から12月まで試験的に館内撮影を許可しているとのことです。

ということで、今回は中国絵画の精粋を思う存分撮ってきました。

こちらは「恵風和暢-摺扇の精粋」の部屋の入口です。
看板の下には左からフラッシュ禁止、三脚、自撮り棒禁止といった注意事項が、中国語、英語、日本語で記載されています。




(写真撮影ができるようになったことは台北國立故宮博物院の公式サイトには特に記載されていません。突然今までのように撮影不可になるかもしれないので、必ず現地へ行って確認してください。)

さて、ここからは展示作品の紹介。スペースの関係でほんのさわりしか紹介できませんが、ご興味のある方は、ぜひとも現地で台北故宮のコレクションの充実ぶりを味わってください。

さて、まずは「造形と美感-中国絵画の精粋」。
いきなり巨然「秋山間道図」。


続いて郭煕の「関山春雪図」。

そして倪瓚「江岸望山図」。


「造形と美感-中国絵画の精粋」のコーナーでの私のお気に入りは全長約4.8mの力作、清の周鯤「升平万国図巻」。


清代で最も栄えた乾隆帝時代に描かれただけあって、まるで清明上河図のよう。
都市の繁栄ぶりがよく伝わってきます。小さいながらも人物が一人ひとり表情豊かに描かれていて、いったい何人の人が登場するやら、眺めているだけで楽しくなってきます。




次は巨幅のコーナー。


続いて屏風のコーナー。金地に描かれた山水画がとてもきれいです。

明 陸治 画秋林


1階には動く中国絵画のスクリーンもあります。
まるでチームラボの作品を見ているようで楽しめます。

明代の画 出警入蹕図

台北國立故宮博物院には、もちろん絵画の他にも素晴らしい歴代皇帝の文物が多く展示されています。

こちらは青磁のコーナー。
説明書きには、「世界で唯一残っている蓮花式温碗。お酒を入れるボウルとして使われた」とあります。


ここまで来たところで通常開館時間の午後6時30分になりましたが、金曜日、土曜日は午後9時まで開院しているのでまだ時間はたっぷりあります。
でも、写真撮影ができるのは通常開院時間の午後6時30分までなので要注意。

上記で紹介した中国絵画の作品展は9月25日までです。
ちなみに翠玉白菜と肉型石は出張中のため現在は展示されていませんのでご用心。

國立故宮博物院の公式サイトはこちらです。

http://www.npm.gov.tw/ja/Article.aspx

今回の旅行は正味一日だけの観光でしたが、忠烈祠では衛兵の交代式も見てきました。


昼食は蒙古焼肉のレストラン「大戈壁」でバーベキュー。
肉や野菜を好きなだけ取って、調理場に持っていくとコックさんが大きな鉄板で手際よく焼いてくれます。
ボリュームもたっぷりで、デザートのタピオカもいただいて大満腹、大満足でした。
バーベキューの他にも点心や中華料理もありましたが、とても手が(おなかが?)回りませんでした。



宿泊したホテルは去年と同じ帝后大飯店(エンプレスホテル)。居心地が良くてすっかり台北での定宿になりました。
朝食も充実です。